お猿の戯言 homosapiensaru's babble


2016年10月25日[火]  デビッド・ホックニー展を観る



大学生だった。
何の特集だったか忘れたが、美術手帖のあるページで手が止まった。
たったの2cm四方くらいの図版が眼に飛び込んできた。
裸の男二人がシャワーを浴びている絵。
「だれ?これ?」
それがDavid Hockneyを知った最初。
即ノックアウト。
色鉛筆でそこら辺のものをドローイングし始めたのも、アクリル絵具で紙にドローイングし始めたのもみ〜んなホックにーの影響。
その熱はいつまで続いただろうか。
狂信的なファンのつもりでいたが、今回町田国際版画美術館でホックニーの版画展を観て驚愕した。ほとんどオリジナルに触れてこなかったのだ。どれもこれも初めて本物と対峙するといった有様で、印刷物で慣れ親しんできた自分が恥ずかしくなった。絵柄としては知っているのにすべてが新鮮でその物質的な凄さが表現という透明な精神に置き換わっている。そこで眼にするもののほとんどが魂に突き刺さりあれこれと考えさせられた。
2000年に入ってから制作している作品のサイズがかなり大きくなっているようだが、それらを初めて画集で見たときの違和感がそのスケール感を知るとまたこれが感じるのだな。
ホックニー恐るべし!





豆本で持っている「Six Fairy Tales」のオリジナル作品がとても大きくてびっくりした!
豆本で持っている「Six Fairy Tales」のオリジナル作品がとても大きくてびっくりした!


2016年10月15日[土]  個展「slight aphasia」は無事終了しました。



会期中ご高覧くださった方々、メッセージ等お寄せくださった方々、どうもありがとうございました。おかげさまで無事に終了することができました。来年11月にまたコバヤシ画廊にて絵画系の展覧会を開催する予定です。

「静謐の岸辺」 2016, acrylic colors + pigment on canvas, 45.5×53.0cm(F10)





2016年10月12日[水] 個展「slight aphasia」が始まりました。



個展が始まった。(→ 詳細は「exhibition」をご覧ください)
内在する光を追い求め、何か善とする者の出現を期待しつつその場を拵えているというのが自分の制作の姿勢なのだと理解する。この世からあの世を覗き込む、稀に覗き込まれるそんな感覚だ。
人類の長い長い歴史があって、絵画のそれの最前列に位置する我々が創出するものはやはり近未来を含めたビジョンとなって現れねばと願う。今回の制作において初めてに近い自身の絵画としての手応えを感じた。このテンションを保ちながら今後の展開を着実に歩まねばと念う。

投稿した作品のタイトル:「隙間から覗くもの」2016 M150 キャンバスにアクリル、ピグメント