お猿の戯言 homosapiensaru's babble


2009年11月29日[日] 個展が無事に終了しました!

ⓒhiroki taniguchi 2009<br>「燃えること・無くなること<br>・始まること」
ⓒhiroki taniguchi 2009
「燃えること・無くなること
・始まること」



ついに最終日となりました!

足をお運びいただいたみなさん、どうもありがとうございました。
たくさんの方々にご高覧いただくことができ、恭悦至極です。

個展開催のために尽力をいただいたみなさま方、本当にありがとうございました。
ただただ感謝です。心より御礼申し上げます。

また、ポルトガル出張やら個展開催やらで大変ご迷惑をお掛けしました仕事関係の方々、これから奮起して頑張りますのでもう少々お待ちください!

閉廊時間間際に一昨年の卒業生10名ほどが集まり、呑みに繰り出した。
最終日を飾る楽しいひと時をみんなありがとう!
さすがに昨日の今日ですから、お酒は控えましたよ。


手ぬぐいの話

最終日、リクルートのG8の方が見えて、また手ぬぐいをお褒めいただき恐縮でした。
なんと!私の手ぬぐいがもう完売近いということでした。
他の方のは、すでに完売してしまったものもあるとか…。
11月24日からの開催ですから、早いですねぇ。うれしいですねぇ。にんまりですねぇ。
手ぬぐい展は、25日まで開催しております。

 → リクルートG8ギャラリー「手ぬぐい展」





宇宙人も遊びにきましたよ〜!




ゆる〜いお馬鹿振りを披露!このサイトのトップに使用している元絵も大公開です。




展覧会の雰囲気は伝わりましたでしょうか?




2009年11月28日[土] 気を失って倒れる



画家の友人が個展会場に現れ、強引に長居させ、まぁ、とにかく話がしたくて、そのまま呑みにつき合わせた。

感想やらなんやら聞いて、いろいろと泣かされもしたが、感じるところ多々あり、友人というものは素晴らしいと涙して表参道駅で別れた。

まだ20:30過ぎだが、明日もあるし帰ろうと銀座線に乗り、渋谷で山手線に乗った。
ああ、ちょっとやばいなぁと一瞬感じると同時に電車は動き出した。
五反田までは覚えているがその先の記憶がない。

気がつくと、品川のホームから電車を乗り換えるべく階段を上がって2〜3歩進んだところで倒れていた。どうやって品川駅で降りたのか、どうやって上までたどり着いたのか全くわからない。

眼を開けると数人の人だかりがして「だいじょうぶですか?」と心配そうに覗いている姿が見えた。最初訳が分からず「だいじょうぶです…」と言って立ち上がると、また気を失ったらしく、気がつくと倒れていた。さらにもう一度、立ち上がって同じことを繰り返したらしい。

その後気がつくと、前よりも周囲が慌ただしくなって、「ワぁ、血が出てるぅ!」とか、「車椅子!」とか騒然として、自分は動かない方がいいと寝かされてただただ駅員さんと車椅子を待った。
「血?なんだ?なんだ?」と思いを巡らせようと意識を集中させたら、急に鎖骨の辺りや首や右上腕が傷むのを覚えた。それでも自分が今一体どうしているのかが皆目わからない。

そうこうしている内、駅員さんが現れ、まず右目の瞼を消毒し絆創膏を貼ってくれた。
二度目に立ち上がった直後、もの凄い勢いで倒れたらしい。瞼はその拍子に眼鏡のフレームで切ったようだ。
車椅子へ促され、乗るとそのまま駅の事務室へ運ばれ、休憩室のような部屋で寝かされた。そのまま、すーっと眠りにつき、50分ほどで目覚め、帰路についた。

こんなことはもちろん初めてだ。倒れた原因が何かわからないままでは怖いので、帰るとすぐに救急病院へ向い、検査をしてもらった。
脳のCTスキャンとレントゲンを撮り、心電図を計った。
しばらく待つと脳外科の先生が現れ、「脳は異常なし。眼ももうかさぶたになってきたようだしだいじょうぶだろう。まぁ、急性アルコール中毒のような症状になったんだろうなぁ」と診断され、なんだか恥ずかしくなった。

とにかく何でもなくてよかったが、これからは気をつけなくてはいけないなぁ。身体が警告を発したということだから…。




2009年11月25日[水] G8 & ggg へ


夕べは酉の市を堪能していた訳だが、本当は仕事を早く片づけて、G8ギャラリーでの手ぬぐい展のオープニングパーティへ顔を出さなくてはならなかったのだ。

まぁ、でも、仕事が方づかなったのだから仕方がないというか、実は今日、専門学校生を連れてG8とgggへ見学することになっていたということが大きかった。

手ぬぐいは、平面として飾られている見え方と同じ手ぬぐいで物を包んだときの見え方とでは180度違って見える作品もあり、興味深かった。実用して初めて見えてくるものがある。

会場で自分の手ぬぐいを愛でていると、ギャラリーのスタッフの方に励ましの声を掛けられ、感涙!
ありがとうございます!

 → リクルートG8ギャラリー「手ぬぐい展」


右端から4番目が私の手ぬぐいです
右端から4番目が私の手ぬぐいです
一番左のです
一番左のです
私の手ぬぐいを使って<br>こんな風に何かを包んでいました
私の手ぬぐいを使って
こんな風に何かを包んでいました


その後、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで北川一成展を観る。
北川さんどうしちゃったんだろう?忙しかったのかなぁ?
はてさて?観るべきものは一体何だったんだろうか?
一緒に観に行った学生たちも困惑していたが…。

展覧会をすることの意義を意味を逆に問いかけられたようだった。お前の個展はどうなんだ?…と。
一巡をし、受付近くで販売していた北川氏のGGG BOOKの帯の推薦文を読んでなんだか悲しくなってしまった。勘違いだけはしないで欲しい。
丁寧な北川氏の仕事ぶりを知っているだけに今回の展示はがっかりだった。

 → ギンザ・グラフィック・ギャラリー「北川一成展」



2009年11月24日[火] 酉の市

もう日本にこの一軒のみになって<br>しまった見世物小屋だ
もう日本にこの一軒のみになって
しまった見世物小屋だ
熊手がぎっしり並ぶ
熊手がぎっしり並ぶ

ひとつの仕事がなかなか片づかず難儀をしていたが、なんとかカタチにし、メールにて送信する。

結果が出るまでしばらく時間があるので、楽しみにしていた酉の市へちょいと出かけることに。

酉の市は毎年なんだかわくわくと待ち遠しい行事のひとつだ。境内へ入るとあの何とも言えないキッチュな空間が清濁合わせ呑む感じで広がっていて妙なエネルギーに包まれて好きなんですねぇ。
研究室からは、花園神社が一番近いのでそこに行くことが多いのだが、ここには見世物小屋が出るのだ。これを覗くのが楽しみなんですね。昨年は観れなかったので、境内に入ると真っ先にそこへ行き、迷わず中へ。
おお、待ってましたぁ!この感じ!いいねぇ〜!胎内空間的異空間のこの居心地の良さとそこはかとない恐怖感と懐かしさとヤバさ。何とも言えないこの通俗的聖地で魂をへし折られもし、鼓舞もされ、小屋を後に。

そして、熊手がずら〜っと並ぶアジアンチックな迷路へと忍び込み、日本的エナジーを充電する。順番は全く逆になってしまったが、その後お詣りをし、おみくじを引く。「大吉」だよ〜!いいねぇ〜。

腹が減っていたので、屋台のカウンターに座ることに。若い頃じゃぁ考えられないねぇ、こんなところに一人で入るのは。店の若い男の子にいじられながら焼酎を一杯煽り、焼き鳥やらおでんやらをつまみ悦に入る。勘定になって札を出すと、やおら兄ちゃんニコニコしだし、「…っていうことですよね!」とジェスチャーを交え何かをアピールする。ピ〜ンとくる。釣り要らないよねってことだ。しぶしぶOKサインを出すと、「ご祝儀入りましたぁ〜!!」と店中に響く声で兄ちゃん大声を出した。こんなところもなんだか楽しいやね。

少々ぼったくられ感もありつつも気分良く花園神社を後にした。




2009年11月23日[月] 夕べ思ったこと



夕べ、呑んだあと家へ戻るとテレビで、ピアニストの辻井伸行が、今年6月7日、アメリカで開催されたヴァン・クライバーン国際ピアノ・コンクールで優勝したときのことがドキュメント番組となって放映されていた。

眼が見えないというハンディキャップを背負ったノブユキには、眼に見えない何かが降臨しているのだろうか。健常者には感じることのできない光を浴びることができるのだろうか?

いやそうじゃない。ハンディキャップを背負うという約束をしてこの世に出現することは、この世で果たすべき光の仕事を健常者のように迷うことなくしっかりと全うできるという可能性のパーセンテージの割合を高く持って生まれているということなのだろう。あるいはそういう可能性が与えられるのだろうか。

いや、そういう風に考えるのはよくない。今生で果たすべきことは誰しもが約束をして出現していることで、皆が光の仕事を成し遂げるべく生まれている。あの世の約束はこの世では忘却の彼方だし、自分が一体どんなことでそれをやり遂げるのかは本当のところわからないが、自分には自分の果たすべきことが必ずある。それを生きていることの中で起こるいろいろな関係の中で全うするということなのだ。

テレビを観、ノブユキが他者から感動される場面に触れたとき、自分のことのようにとめどなく涙を流した。しかしながら一方で、そういったノブユキへ与えられるような評価を自分にもと羨望している自分がいたことは否めない。恥ずかしいことに、むしろハンディキャップを手に入れたいという馬鹿な考えを抱く自分がいたのだ。当然、ノブユキのような成果が出ないのは当たり前で、自分の努力がただただ足りないということでしかないのだと思い知らされ強く強く反省をする祝日であった。




2009年11月22日[日] 個展会場で一日過ごす




午前中、始まりとともに個展会場に。

会期中、どうも雨模様が多く、人の流れに影響しないかと躍起になる。

学生や卒業生が訪ねてくれる。
意外にも今回の内容は自分にとってはもう当たり前の表現であるが、「初めて観ました」という人の多さに、こういった表現を展覧会という形の中ではしばらく封印していたんだなぁということを理解した。谷口広樹がどんだけおバカなのかよくわかる展覧会だ。
アーティスト全としてペインティングを試みているタニグチとはまた違った自分がいる。
あ、いや、おんなじか…?うん、どれもたにぐちか?そうだよな、やっぱり谷口でしかないよなぁ。いつでもやりたいものたくさんだしなぁ〜。そのどれもが谷口広樹なんだよな。

それにしても今回の出品作品の中で映像作品が思いの外、評判がいい。
うれしいことだなぁ。動画がやりたくてうずうずだもなぁ。

さて、そろそろ会場を閉めようかというところに友人の陶芸家・北野氏が現れる!
彼も今、六本木のアクシスの3階にあるサボア・ヴィーブルで個展(彼曰く、展示即売会というそうだ)を開催中で、ちょうど金沢から上京しているという。
もう時間も時間だし、酒好きの彼とギャラリーの近所へ呑みに行くことに。

久し振りに酌み交わす安酒も大いに良し!話は盛り上がり楽しい酒盛りだった。

 → 北野敏一展




2009年11月21日[土] 再び根津美術館へ



個展会場に顔を出し、すぐに仕事のため研究室へ向う。
その前に、ちょっと根津美術館へ立ち寄る。

建築家・隈研吾氏によってリニューアルされた根津美術館だ。
話題沸騰で大変な混み方だ。こんなに日本美術がもてはやされているの? 本当なら素敵なことだ!
建物やコレクションもさることながら、青山の一等地であの広大な日本庭園は凄い。
リニューアルオープンの柿落としの目玉であった国宝「那智の瀧図」はもちろん観たが、今回は茶道具ということで前回を超える茶碗と書を観ようと伺ったが、前回の方が面白かった。
交差点側から入り、竹のアーチをくぐって正面玄関へ向うのが正しいアプローチの仕方だ。
庭園でイラストレータの北谷しげひさ夫妻に出会す。

早く光琳の燕子花が観たいですね。
光悦の茶碗は所有してましたっけね?
あの空間で光悦の茶碗展はよさそうだな。

日本美術と言えば、サントリー美術館で始まった、鏑木清方展はよさそうだ。
東京オペラシティギャラリーの収蔵作品展で公開している奥山民枝さんの作品も見応えありそうだ。

 → 根津美術館
 → サントリー美術館
 → 東京オペラシティアートギャラリー




2009年11月17日[火] 個展初日となりました → Gallery 5610

普段の授業より<br>断然楽しそうにやっていたな
普段の授業より
断然楽しそうにやっていたな



個展の初日の今日、創形美術学校のビジュアルデザイン科イラストレーション・絵本専攻の2年生と私の研究室の3年生との合同授業を行った。

創形美術学校へ出かけ、「旅」をテーマにA〜Hの8チーム(創形美術学校と東京工芸大学の混合チーム)に分かれ共同制作をした。約2時間という短い時間だったがB3のイラストレーションボードはあっという間にいろいろな画材で埋められていった。




短時間だったが密度のある作品に仕上がった




このコラボレーション作品と、同じく「旅」をテーマにした個人作品の約50点が、12月1日[火]〜5日[土]の5日間、創形美術学校の1階のガレリア・プントに展示される。
ぜひご高覧ください。




授業終了後、個展会場へお手伝いの学生とドリンクの買い出しをし、タクシーで向かった。
生憎の雨だったがたくさんの方が足を運んでくださリ、感謝!
卒業生にお願いしていた料理の評判もよく、オープニングパーティは盛況のうちに終了することができた。


オー!ブラボー宇宙人!
オー!ブラボー宇宙人!

肝心の展示の方は、約束の風景画がないとわめく人や、ペインティングの作品がないと残念がる人もいらっしゃいましたが、全体の感想はまずまずといった様子で一安心。
映像作品の評判が意外によくうれしかった。
←今後、こんなやつらを動かしたりする予定ですぞ!映像のアイデアが結構湧いてくるので早くカタチにしたいと考えている。

展覧会は29日[日]まで開催いたしますので、こちらもどうぞご高覧くださいますようよろしくお願い申し上げま〜す。

 → Gallery 5610





2009年11月16日[月] いよいよ個展の仕込みです

スタッフからの要望があり<br>ギャラリーの近くのお好み焼き屋に行き<br>労をねぎらう<br>こちらはオムそばだ
スタッフからの要望があり
ギャラリーの近くのお好み焼き屋に行き
労をねぎらう
こちらはオムそばだ



今日はついに個展開催前日となり、5人のスタッフを引き連れ展覧会の設営だ。
ギャラリーに着くと作品の収まった額が既に届いている。
イメージしていたより数が多い!いやぁ、今日は時間がかかるぞ!
ぼくはもう寝不足でふらふらでうまく指示できないくらいのボンクラ状態だ。
それを見越してTAの吉田がてきぱきと仕切ってくれる。
作品の掛け方を凝ってみたのでスタッフらも大変そうだったが19:00近くには完了した。

さて、いよいよ明日はオープニングだ。
ペインティング作品をたくさん観た〜いという方には少々不服ではあるかもしれませんが、最近あまりお見せしていない谷口の側面が感じられる内容になっていますのでぜひ足をお運びくだされば幸いです。
18:00〜20:00には、パーティを開催します。当日の料理は料理家を目指す卒業生の手料理となっています。こちらもあわせて楽しんでいただければ至福です。

どうぞよろしくお願いいたします。





2009年11月11日[水] 第8回TIS公募 審査二日目


審査員たちのドリンク用の紙コップが<br>この手前のテーブルにあったのだが、<br>コップに手書きされたそれぞれの氏名<br>にも各人の個性があって興味深かった。<br>写真撮っておくべきだったな。
審査員たちのドリンク用の紙コップが
この手前のテーブルにあったのだが、
コップに手書きされたそれぞれの氏名
にも各人の個性があって興味深かった。
写真撮っておくべきだったな。


午前中、大学の用事を済ませ審査会場へ。


今日は、入選以上の作品を決める審査だ。応募者は、1004名(応募作品総数は、2625点)。二次審査に残った応募者数は、約140名。これをさらに40名ほどに絞る。

一次審査をクリアした作品たちが並んでいる。
おう!馴染みのある作品がちらほらと顔を見せてるじゃないか!子どもらは、みんなどことなく怯えている。お〜よしよし。

13:30を過ぎて、いよいよ審査が始まった。

17:00には審査が終了。
審査方法やら何やら、個人的にはいろいろと憤ることもあるが致し方ない。来年に向けて検討していただくよう意見したいと考える。
審査する人の質、好みなど、いろんな条件が重なりあって結果がある。
ミクロに評価してしまう場合、マクロに評価してしまう場合のそのどちらにも善し悪しがある。とにかく個人的な審査に陥らないよう、公募する側のアドミッション・ポリシー(という言い方でいいのかわからないが)をしっかり考えるべきだと思う。
いい絵も落ちるし、これはいかがなものかという絵が残っていたりもする。

教え子たちの作品で、これは評価されるべきという作品がいくつか無惨にも散っていった…。親としては、少しでも多く入ってくれればと思うが、もちろん闇雲にそう願う訳ではなく、当然クオリティがしっかりしているものに限るのは当たり前のことだ。
それは、教え子の作品ということに限らず、全体に言えることだ。自分の子どもらを心配しつつも、公平にイラストレーションの世界全体が能動的で活性化していくよう示唆させる公募展になるよう作品を厳選して行かねばならない。

尖っていればいいという訳ではもちろんないし、使えそうな絵だからいいという訳でもない。足下はしっかりしている方がいいが、前方を、しかも少々上を向いたものが必要だろう。こうして公募をする以上、指差す先にあるものを提示していくことが義務でもあるはずだ。
応募する側も、現状の中でこんなもんだろうという意識ではなく、少し未来に向かってこういう方向だぞという気概を備えて表現をして欲しいと願う。

こういった気運は大なり小なり審査員たちの気持ちの中にあり、トップの部分の考え方に反映された。


今日の結果を私のこのdiaryで公表してしまうと問題があるので、それはTISのホームページでご覧いただきたい。




2009年11月10日[火] 東京イラストレーターズ・ソサエティ公募 審査第一日目

審査委員たちは<BR>和気あいあいながらも真剣だ
審査委員たちは
和気あいあいながらも真剣だ



第8回東京イラストレーターズ・ソサエティ公募展の審査の一日目だ。
今日は、第一次審査ということで、荒選りですね。
明日二日目は、入賞・入選の作品を決める。

久し振りに会った、荒井良二氏や伊藤桂司氏らときゃっきゃ楽しく(もちろん真剣ですが…)過ごす。疲れたけど楽しかった。

さて、谷研メンバーはいったい何名が残っているのだろうか…(汗)。
明日もしっかり審査するぞ〜!




2009年11月4日[水] 個展のお知らせです!



ようやく、個展の情報を"exhibition"にアップしましたのでご覧ください。 → "exhibition"

なお、初日の18:00〜20:00にオープニングパーティを行いますので、お時間のある方はぜひ足をお運びください。
当日の料理は、料理家として勉強中の教え子が腕によりをかけた逸品を提供してくれます。そちらもお楽しみに!




2009年11月2日[月] 成田へ




ついに帰国の日となりました。

マドリードからトランジットのためパリへ飛んで、
シャルル・ド・ゴール空港でエールフランスに乗り換える。
出発時間になり滑走路へ向うが、なかなか離陸しない。
しばらくすると「テクニカルなトラブルが発生したのでゲートへ戻ります」とアナウンスがあった。
結局、修理に3時間ほど掛かり、ようやく離陸した。
こういうのってだいじょうぶなのかなぁ?そうとう不安だなぁ。


10時間強のフライト中、
日常のビジネスではない仕事を片づけたり(これが片づいたことは悦び!)、
個展のことを考えたり、映画を3本観たりして有意義に過ごす。

そして僕の不安は見事に余所に、何事もなく無事に成田へ到着!


問題は数多く積み残されたままだが、これでポルトガル視察の旅は終わった。
しかし、ここからスタートするっていう感じだなぁ。


さてと、旅で感じたいろいろな思いはまたの機会に綴ることにしようかな。



2009年11月1日[日] プラド美術館へ

ホテルで怪しむナルシスト
ホテルで怪しむナルシスト
日曜日の広場には<br>こんな露店があふれている
日曜日の広場には
こんな露店があふれている
ヒエロニムス・ボッス<br>「快楽の園」1504年
ヒエロニムス・ボッス
「快楽の園」1504年



マドリードの二日目。プラド美術館へ行く。

ホテルから徒歩で行ける距離なので歩くことに。
途中、広場では日曜日なので露店が出て賑わっていた。
いろんなガラクタ(?)が所狭しと並んでいた。

寄り道をしながら、いよいよプラド美術館に到着!

いやぁ、どうしてもポルトガルと比較してしまうからただただ凄いねぇのまずは一言!
フラ・アンジェリコ、マンテーニャ、ラファエロ、ヒエロニムス・ボッス、デューラー、ティツィアーノ、ティントレット、エル・グレコ、プッサン、レンブラント、ベラスケス、ムリーリョ、ゴヤ、などなど…錚々たるラインナップ!もうこれでもか!という作品が広〜いスペースにひしめき合っている。ゲップが出るという感じだったが、感じたものは十ある内の九くらいであとは正直興味がなかった。

しかしそんな中で至福だったのが、ヒエロニムス・ボッスの「快楽の園」という作品に出会えたことだ。何の予備知識もなく出かけたものだから、ここでこの絵に対峙できるとは思ってもみなかった。この旅はここへたどり着くためのものだったのかとも思えるほど、興奮した。
長い時間その絵の前にいた。単眼鏡を使っては細部を視、それに飽きると全体を眺めということを繰り返していた。
全館の作品を観終わって、最後にこの絵の前に戻り、またしげしげと鑑賞した。
この絵がなかったら、ふ〜ん、さすがスペイン凄いねという感じで終わっていたかもしれない。とにかく魂はここで癒され、また鼓舞された。ボッスのような精神性を持ってこの三次元と対峙できるよう自分を律しないといけないと感じた。

かつて、作家・影山民夫氏らと画家・合田佐和子氏のアトリエを訪ねたことがあったが、途中、喫茶店でお茶をしたとき、前世の話になって、自分はオランダに生まれたと言われた。

ボッスもフランドルというオランダ以前のオランダに生まれた人であり、魂の傾向に共通のものがありやしないかと勝手に想像を膨らませた。いいものを観させていただきこの幸運に感謝だ。


LA CASA ENCENDIDAの受付<br>銀行のクマのマークが可愛い
LA CASA ENCENDIDAの受付
銀行のクマのマークが可愛い
LA CASA ENCENDIDAでの展示作品
LA CASA ENCENDIDAでの展示作品



プラド美術館を訪ねる前に、LA CASA ENCENDIDAという美術館に行った。
ここは、CAJA MADRIDという大手銀行がメセナとして運営している機関で、最も前衛的な芸術表現を扱っており、芸術、映画、展覧会、現代的な創造性をデモンストレーションしている。

作品ひとつひとつのクオリティなどを問い始めるときりがないが、ここの全体的に漂うアート性は興味深い。
昨日行ったMUSEO NACIONAL CENTRO DE ARTE REINA SOFIAや、プラド美術館の作品群に対面して分かったことだが、自分の興味がアナログの絵画だけではなく、各種メディアに依る現代美術の在り方に相当感化され、またそのよさを身体の奥深く染み込ませているのだということを理解した。
プラド美術館にいるときよりも興奮していた自分を思い出す(ボッスの作品の前での自分を除く)。


文化水準の高さにうっとりしながら、美術館を後にして、次は腹を満足させる時間となった。今夜は、パエリアを食べようということになり、一同レストランへ足を向けた。
タコのパエリアとマテ貝の鉄板焼がたまらんかった!


マテ貝の鉄板焼き
マテ貝の鉄板焼き
タコのパエリア
タコのパエリア

こうしてスペインの二日目も大満足で終わった。


それにしても、風子はダメ教授のスケジュール管理やら道先案内人としても大活躍で、びっくり仰天だ!さすがおれの教え子だ〜!…とこういうときだけいいとこ取りする悪しき指導者(笑)。いろいろありがとう!

明日はいよいよ日本へ向けて出発。ついにこの旅も終わりとなる。