お猿の戯言 homosapiensaru's babble
2014年7月31日[木] 横浜トリエンナーレへ
横浜トリエンナーレの内覧会に行く。
第一会場の横浜美術館には、ジョン・ケージの4分33秒のスコアがあり興味深かった。この譜面であのアバンギャルドな演奏が行われたのだと興奮した。
奈良原一高の写真集「王国」のオリジナルプリントに感激。美しい。今回の展覧会のテーマは「忘却」であったが、大学生のときにこの写真集にいたく感動したことを忘却していた。人は忘れるからいいとも言えるが、この写真集は時折手元で紐解きたいものだ。
第二会場の新港ピアには、昨今の社会状況を踏まえても忘却してはならないものが展示されていた。広島の原爆だ。写真家土田ヒロミの仕事。
広島に投下された原子爆弾と福島の原子力発電所とでは意味が違うかもしれないが、今、福島のことは人類にとって最大の憂いごとであり、事態を少しでも収束させねばならないことだ。
先日、映画「GODZILLA」を観たが、地震、原発、津波、原子力の脅威といったことが描写されており、ここに込められた意味を勝手ながら考えていた。その後での観覧だったので、一層感じたコーナーだった。
その中から弁当箱の写真をUPした。一瞬にして蓋をされていたにもかかわらず弁当箱の中身がすべて黒こげになっている。その熱量の凄まじさ。被爆者たちの当時の話が痛ましい。
今回の横浜トリエンナーレのディレクターは森村泰昌によるもので、レイ・ブラッドベリのSF小説「華氏451」から「忘却」をテーマにしている。このことはよしとしても全体には伝わってこない展覧会だった。あちら側へ行かせてくれることを期待する私にはこういう類いの展覧会は辛い。
UPした図版の最初の二枚は、アメリカの作家イライアス・ハンセンの作品。何故これをUPしたのかというと、大学生時代に脳天気に自分のパラダイスを追求していた時のことを思い出したからだ。それはどこともつながっていない閉鎖的な桃源郷だった。自慰におけるエクスタシーは魂の救済には、ましてや解放になど絶対にならない。多くの人がこういった理想を勝手に掲げているから、この世はいつまでも修行の場なのだろう。
だからこそ、この現実であの世と対峙し、表現しようと考える。この世にパラダイスなんてないのだからこそ、余計に…。
2014年7月22日[火] 絵を描くこと
仕事として絵を描く
制約の下で上に行く努力
地べたでも駄目
なるべく上に行く
独りよがりの自分だけの世界にならず
どこまでも自分のように思わせるが相手を慮る
どの場所に立っていてもいい
そのアプローチは上にいる人には解る
仕事としてではなく絵を描くとき
自由にやればいい
これまでにない自由の下
歴史の最終断片を意識しての自由だ
独りよがりの自由ではなく
天井を突き抜ける底抜けの自由だ
今を生きようという者は
未来からの光を全身に浴び
その光が魂に届くとき
内在する光となり
前進する先を照らして行くだろう
この世の光は 未来の光
過去の蓄積された鉱石に火を灯す
その灯りが未来へと導き
何億光年先の意識をこの世にもたらす
2014年7月12日[土] 7月になって
気になって空を見上げた。
今日はスーパームーンだそうだ。
大した写真じゃないが久しぶりにupしてみよう。
個展が終わってからもう二週間が経った。
12月の個展を終えてから、たった6ヶ月後に再び開催するという暴走ではあったが。
いよいよ覚悟した感が自分でも感じられ、その結果も出たのではないかと思う。
反省は多々あるが、どこか満たされた心地に取り巻かれているように思える。
来年の4月にまたコバヤシ画廊でやることにした。
やれるときにやろうと思う。
次はこうしよう、ああしようと、ビジョンが飛来する。
どうなるかはわからないが、大きな流れに身を任せるままよ。
2014年7月3日[木] 華市松イベント開催!
和装小物の老舗「加藤萬」の hanaichimatsu design (華市松|京都)からのインフォメーションです。
今年の新作手拭のお披露目です。
ちなみに、私の新作図案は「瓢簞」「唐松」「早蕨」の三種類です。
☆Spiral Market
7/14 mon 〜 8/10 sun 11:00 - 20:00
☆「+S」Spiral Market 二子玉川
7/16 wed 〜8/5 tue 11:00 - 21:00
☆「+S」Spiral Market 丸の内
7/28 mon 〜 8/17 sun 11:00 - 21:00
☆Showcase[Spiral 1F]
6/30 mon 〜 7/9 wed 11:00 - 20:00
★このイベントに合わせて、7月4日[金]にTALK SHOWを行います。
谷口広樹 × 小泉 誠(空間プロダクトデザイナー)
Spiral 1F 19:30〜
→ http://www.katouman.co.jp/
どうぞよろしくお願いいたします。