お猿の戯言 homosapiensaru's babble


2013年11月30日[土] 個展が無事終了しました。



ATAMTOTE 2-3-3での個展が終わりました。
たくさんの方にお越しいただき幸せです。ありがとうございました。

種々雑多、私の分裂気味とも思えるいろいろな絵を総花的ではありましたが、並べさせていただきました。みなさんから伺えたお話しを噛み締めて、また次に繋げたいと思います。

思えば、26歳のとき榎本了壱氏のプロデュースする第4回日本グラフィック展で大賞を受賞(そのときの作品をUPしました)したときからフリーランスの仕事が始まりました。それから30年経った今、榎本さんのギャラリーで展覧会ができたことは、まるで30周年のお祝いをしていただいたようでほんとうにうれしくありがたいことでした。また、背中を押されたようでもありこの先さらにいい仕事をせねばと思わせていただきました。
榎本さん、ありがとうございました。

次は、銀座での個展です。
これについては改めてUPさせていただきます。






2013年11月29日[金] 光悦—桃山の古典(クラシック)



忙しがっていたら今年最も重要な展覧会を見逃すところだった。
上野毛駅から数分歩くと閑静な住宅街に五島美術館がある。暫く改装中により休館していたが今年リニューアルオープンし、現在、本阿弥光悦展が開催されている。とっても愉しみにしていたのに、前期も後期の展示にも行こうと心に決めていたのにいつものようにこんなにぎりぎりになってしまった。

昨日、五島美術館のFBで図録の完売を知らせられ、その人気に驚かされる。連日大混雑ということを知って、開館と同時にと思い家を出たがやや遅れ10:30頃到着。入口は思ったほどの行列はなかったが館内はごった返していた。案の定、ご高齢の方ばかりだったが、この素晴らしい文化を若い人たちにぜひ観てもらいたいものだ。

本阿弥光悦の家業である刀剣については置いておいて、寛永の三筆である書はもちろん素晴らし過ぎるが、光悦のクリエイターとしての極みはなんと言っても焼物に代表されるのではないかと痛感した。宇宙がそこにある。
今日は展示されている茶碗の中では「白樂茶碗 銘 冠雪」に最も感じた。潔くて、大胆で、新しさの追求もあって、なんとも言えない!く〜っ!なんかこうびんびん感じちゃいますよねこういうのに対峙するとね。スんバラしい〜!ワンダふル〜!魂が悦ぶのが手に取るようにわかります。

この展覧会のもうひとつの愉しみは俵屋宗達の仕事を観ること。宗達が下絵を施しその上に光悦が書をしたためる。
宗達は画工房の頭首で調度品等の主に紙製品の装飾を引き受けていた。その故なのか、主張を抑え脇役に徹することができる。それでも宗達ならではの個性も発しながらであるから凄いのだが…。

これまで、たくさんの光悦と宗達に関する書籍を見てきたつもりだったが、そういったものに登場していない作品で溢れていた。圧巻だった。

いやぁ、とっても勉強になりますねぇ。もの造りのすべてがここにあります。学生たちくらいの若さがこれに触れて何かを感じていただきたいものです。強くつよ〜くそう思います。もちろんそれなりの年齢の方たちも必見です!

ついでに駅へ向う帰り道にあった武蔵屋という蕎麦屋、なかなかでした。

五島美術館
 → http://www.gotoh-museum.or.jp/




2013年11月24日[日] 在廊していました

ATAMATOTE2-3-3エントランスです。
ATAMATOTE2-3-3エントランスです。
27歳頃に作った家のオブジェです。
27歳頃に作った家のオブジェです。
羅漢猿シリーズです。
羅漢猿シリーズです。



本日(24日/日)、足をお運びいただきました方々、どうもありがとうございました。

今日は天気のいい日曜日だし、来廊される方は少ないだろうと高を括って会場にノートパソコンを持ち込み、自分の絵で飾られた空間の中でひとり快適に仕事でもぉ〜と考えていたのですが、結局パソコンにはうれしいかな手もつけることができず、懐かしい人やら、珍しい人やらとお話しをさせていただく充実した時間を過ごさせていただくこととなり、素敵な午後を満喫させていただきました。再度、御礼申し上げます。

榎本了壱さんの事務所、アタマトテインターナショナルにはいろんな面白いオブジェがそこかしこに点在しています。その中に懐かしい一品を今日発見しました。20代に制作した家のオブジェです(1984年制作と記されていました)。ロングバージョンは大学の研究室の本棚の上に鎮座しているのですが、ショートバージョンがここにあったとは!その頃から家のカタチが好きで、こんなもの作っていましたね。これブロンズにしたらいいなぁなんて思いながら撮影。

ここATAMATOTE 2-3-3での個展も今週の金曜日29日までとなりました。お時間ございます方、お近くへ出掛けられる方、ぜひお立ち寄りいただけましたら至福にございます。

ATAMATOTE 2-3-3
151-0066 東京都渋谷区西原2-3-3 tel.03-5453-2911
 → http://www.atamatote2-3-3.com/




2013年11月15日[金] 急ですが個展のお知らせです。



今日からATAMATOTE2-3-3というギャラリーで急遽、個展を開催することになりました。
詳細は、exhibition にUPしていますのでそちらのページをご覧ください。




2013年11月2日[土] 正木美術館



大阪に所用あり。ならば何か見るべきものはないかと調べれば、心動かされる企画あり。新大阪から約1時間、忠岡という場所にある正木美術館まで足を伸ばすことにした。
正木美術館と杉本博司氏のコラボレーション展「物 黒 無 Masaki Collection + Hiroshi Sugimoto」だ。
杉本氏の動向は気になるところだ。運良く大阪の地で巡り会えたことに感謝。小さな美術館だが懐の深い作品が多くコレクションされている。そこに加えて杉本氏の息がかかり、見応えのある展覧会となっている。
大阪へ出掛けることがあればぜひ足を伸ばしていただきたい。

個人的な喜びは「寒山拾得図(赤脚子/筆 了庵桂悟/賛)」に出会えたこと。寒山・拾得の二人には何か惹かれるものが二十代の頃からある。
生きているうちに私なりの寒山拾得図を描いてみようと思っている。
この眼で観て最も感銘を受けた「寒山拾得図」は銀座の骨董屋「祥雲」に架かっていたもので、自分の手元に置いておきたいと思わせる逸品だった。その後もその寒山拾得図が私の意識を覆い、他のことを手につかなくさせるということが続いている。しばらくしてもその症状が収まらないので、買えるはずもないが祥雲で尋ねたことがある。
「ああ、あれは然るべきお寺さんに収まりました。」
と言われ、その流れに腑に落ちながらも心悔しさもあり、おずおずと価格を問うたら、適当にはぐらかされそれで終わった。
今もなおその幻影に苛まされている。

 → http://masaki-art-museum.jp/event/